企業はもちろん個人でも自分のサービスやなどやコンテンツを持ち、それを伝えていきたいという人たちがどんどん増えています。
SNS、動画、音声など様々な配信媒体はありますが「相手に興味をもってもらい、きちんと伝わるように伝える」ということに頭を悩ませる方は多いはず。
どんなに素晴らしいコンテンツやサービス、もしくは考えや情報を持っていても、まず興味を持ってもらい、聞きたい、読みたい、知りたいと思ってもらえなければ、残念ながらそれは”存在しない”と同じことなんです。
せっかくの素晴らしい価値あるものならば、ちゃんと価値あるものとして相手に分かるように伝え信頼を持ってもらいたいですよね。
そこで今回は、「読まれる文章」を書くためのマインドセットと、書く前に必須の事前準備、そして文章の核となるメッセージの作り方についてお伝えします。
「読まれる文章」を書けるかどうかというのは、記事内容ももちろんですが、実はこのマインドセットと事前準備ができているかどうかによって大きく左右されます。
この事前準備のなかには、文章の最も核となるメッセージをつくる準備も含まれているよ。
読まれる文章を書けるマインドセットと事前準備、文章の核となるメッセージの作り方をしっかり理解して、あなたの大切なコンテンツやサービスに興味を持ってもらいファンをつくっていきましょう!
読まれる文章を書く前に知っておくべきマインドセットとは?
さて、あなたが何かとても伝えたい熱い思いを持っていて、それを相手に伝えるとき、どのように伝えるでしょうか。
情熱のまま相手にぶつける方もいれば、要点をまとめて論理的に伝えるなど、その時々の場面や相手や自分の状況に応じていろいろな方法や伝え方がありますよね。
しかし、あなたが自分の伝えたいことが確実に読み手に読まれるような文章を書きたいのであれば、文章を書く前に必ず知っておかなければならない「4つのマインドセット」があります。
このマインドセットをきちんと理解できているかによって、今後の文章を書く視点が大きく変わります。
その4つのマインドセットとは
②気にしてくれない
③読んでくれない
④信用してくれない
なかなか辛いですねえ。
よくブログなどでは、有名人の方が毎日の行動や作った料理や愛犬と一緒の姿で写真と数行だけの文章をアップして、何千のイイネや数万のPVを稼いだりしていますよね。
つい私たちも、自分のことをみんなが知ってくれていて、書いてくれればみんなが見てくれて、いいねとかしてくれる、、、、そんな気がしちゃっていますが、残念ながらそうはいきません。
なぜなら私たちは、有名人でもなければインフルエンサーでもありません。ただの無名な一般人。有名人が名のある花屋の花なら私たちは道端の名も知れぬ雑草と心得ましょう、、、。
有名人がSNSなどをアップしてみてもらえるのは、もうすでに影響力がありファンがつき、その人のことを知りたいという人たちがたくさんいるという大前提があるから。
まったく有名でもない知らない人が書いた、どんな内容かも分からないものをあなたはわざわざ探して読もうと思ったり、また読んだとしても、その人の伝えることをすぐに信用できるでしょうか。
これらに関しては、どの発信媒体においても共通する大前提なのですが、文章媒体においてはさらに
・表情が分からない
・ボディーランゲージが使えない
・声の抑揚をつけたりトーンを変えられない
・相手の反応を見ながら言葉を変えたりして伝えることを変えられない
という対面や動画などなら伝えられることも表現できないので、実はかなりハードルが高いのです。
文章の書き手はこのハードルを越えて、読み手に伝えたいことを伝わるように工夫しなければなりません。
なので、文章で読み手に伝えたい!と考えた時、必ず先ほどお伝えした4つのマインドセット
①見つけてくれない
②気にしてくれない
③読んでくれない
④信用してくれない
を頭に入れ込んでおき、そのハードルを越えて
①見つけてくれる
②気にしてくれる
③読んでくれる
④信用してくれる
そして最後に「行動してくれる」ように伝えていかなければならないのです。
逆にいうと、このハードルをしっかりと超えるように考えられた文章は必ず伝わる文になり、読まれる文章になっていきます。
このマインドセットは、普段の生活の中ではなかなか意識することもないですし(なぜなら生活圏内であれば、全く知らない人たちと顔も見せないで話す、ということ自体ほとんどないですよね)
意識しないとすぐに忘れてしまうので、文章の書き手になるときは必ず意識してくださいね!
読まれる文章を書ける人は、文章を書く前の準備に力を注ぐ
次に読まれる文章を書くために、まずなにから始めればいいのかについてお伝えします。
読まれる文章を書いていくためには、まず大きく分けて4つの流れを踏んでいきます。
その4つの流れとは「準備」「執筆」「編集」「修正」の流れです。
実はここの4つの流れのなかで、どこに力を入れるかで、読まれる文章を書ける人と書けない人に大きく違いが出ます。
書ける人、書けない人は一体どこが違うのかというと
書ける人:準備40(50)% 執筆20% 編集30(20)% 修正10%
上記のように事前準備と執筆にかける割合が全然違うのです。
実は、プロのライターやサービスなどを読者に届けるような文章を書く人に必要なのは、文章センスではありません。
ライターは、どこに読んでくれる人がいるのか探し、一体どんな人達で、どんな形にしたら欲しいと思ってくれてるのか、その人たちを集める仕掛けを考えて書くことが大事なので、リサーチと準備にすごく時間をかけています。
読み手に読まれる文章、あなたの大切なものを相手に届くように伝える文章を書くためには、この事前準備というのは決して外せないものです。
つぎにこの事前準備には、どういうものが必要かについてお伝えしていきますね。
読まれる文章を書くための4つの下準備
読まれる文章を書くためには、まず必要な4つの事前準備があります。
文章を読んでいて、なにを言いたいのか分からない、散漫になってしまうという場合、この4つの事前準備ができていません。
読み手にきちんと伝えたいことが伝わる文章になるので、文章を書く前にしっかりと準備していきましょう。
では、早速その4つの下準備とは何かというと
②その文章を書く目的は、ゴールをどこに設定するのか
③メッセージ
④内容となる素材
というもの。
文章を書く前に、この4つの要素についてしっかりと考えておくと、とても明確で分かりやすく、読み手に伝わりやすい文章を書くことができるようになります。
順番に一つひとつ解説していきます。
①誰のために書くのか
まず読まれる文章に必要な要素に「誰のために書くか」をしっかり明確にしておくことがあります。
ライティングというのは、あたり前なのですが「読み手」ありきです。
「書き手」がどうしても伝えたいと思っていても「読み手」に必要ないと判断されれば読んでもらえません。
シビア!読み手ファースト!
そのため「いかに書き手の伝えたいことを読み手が読みたくなるように伝えられるか」が読まれるための重要な鍵になります。
つまり、「読み手」がどんな人なのかを研究する必要があります。
たとえば「伝えたい内容」は同じであっても
・情報収集の方法、内容
・文体、表現の方法
・読み手との距離感
・読み手に対して使う言葉
これらのことを「読み手が誰なのか」に合わせて配慮し変えていく必要があるんです。
そんなことまでしなきゃいけないの?と思うかもしれません。
でも人が一番興味あるものって「自分自身」です。自分自身に関係あるものだから、読みたいのです。
なので「自分に関係がある」と思ってもらえるように「読み手」を細かく分析し、特定の相手に呼びかけるように興味がある話題として伝えていく工夫をすることがとっても大事。
これをしっかりと行うことで「読み手」にとって自分だけに伝えてくれているものだと自分事としてようやく受け取ってもらえるようになります。
②目的・ゴール設定(読者になっていて欲しいこと)
なぜゴール設定が必要なのか
つぎに文章を書く前の準備として必要なのが、読み手がその文章を読むことで、何をどのように得られるのか、読み手にどのように感じてもらい行動してもらえるのか、読み手にどうなっていて欲しいのかのゴール(目的)を設定しておくことです。
この目的地がハッキリしていないと、書いているうちに文章にあれもこれもと伝えたい要素を盛り込み、結局読んでいても何を言いたいのか分からない文になります。
そうなると読み手は、なんで読んでいるのか分からなくなり、自分事にもできず途中離脱します。
目的をはっきりさせておくと、読み手をゴールに導くためにどんな内容を入れていけばよいのか見えてくるようになります。
2つのゴール設定
さて、上記でお伝えしたゴール設定なのですが、このゴールを設定するときに、2つの内容でゴール設定をしておくとより読まれる文章を書くことができます。
その2つのゴールとは
たとえば、どれくらいの人に知ってもらえたのか、情報はどういうことを伝えて、どのレベルまで相手に理解もらえればいいのか、読み手にどんな行動を起こしてもらいたいのかという設定。
●感情・・・読み手がその文章を読み終わったとき、どんな気持ちを感じていて欲しいのかを明確にする。
それを読んだ時、読み手がどのように感じていて欲しいか、を設定しておく。ワクワクしてほしいのか、共感を起こしたいのか、感動を感じてほしいのか、好きになって欲しいのか、など。
文章を書くときは、知識、理論のゴール設定を重視します。
しかし相手の感情を動かすことは、信頼を得ることや読み手にファンになってもらい文章で関係構築をするために、とても重要になる部分です。
この知識と理論のゴールと、読み手の感情のゴールをしっかりと決めておくとで、どんな文章を書けばいいのか、ということをかなり明確にすることができるのです。
③メッセージ
つぎに読まれる文章に必要な要素はメッセージについてです。
メッセージはその文章の中で読み手に最も伝えたい内容、理解してほしいこと。
ここの部分は文章のなかでも、大事な核の部分にあたります。
メッセージ内容は単なる「事実、データ、自分の感想」ではなく、「相手のためになること、相手に気持ちの変化や行動の変化を起こさせるような内容」であることが大事です。
たとえば、あなたが最も伝えたいメッセージが「服装を変えると、人生が変わる」だとします。
あなたの体験したことで事実だけ並べた文章だと
いろいろな人に素敵だと褒められた。
ついでに化粧も合わせて変えてみた。
髪型やネイルも変えてみるといいかも。楽しい気分だ。
という内容になります。
これを「自分を変えるには、まず外見から」というメッセージを伝えるための文章にしてみると
自分では決して選ばないタイプの服だ。
今までも自分を変えたいと思っていたけれど、まず外見を変えてみると気持ちも変わりますよと言われたので、エイっとお任せしてみた。
いつもは動きやすい服がメインだけど、今回はとても上品で女性らしい服。
いろんな人が褒めてくれて、なんだか嬉しくなって化粧も変えてみた。
今度は髪型変えたり、ネイルもしてみようかな。
自分のことあまり好きではなかったけれど、こうして褒めてもらえたり、自分でも小さな行動をしてみると、ちょっと自信がつく。(変化)
会社に行っても笑顔が自然に出てくるようになってきた。(変化)
本当に外見を変えると、少しずつ気持ちまで変化していくんだな。(もっとも伝えたいメッセージ)
この2つの文章を比べてもらうと、最初の文章は、自分の行動の事実と自分がどう感じたかという、自分だけの感想で終わっています。
しかし単に個人的な出来事や感想を伝えられても、読み手にとっては関係ありません。はい、そうですかとしか思えません。
それと比べ、次の文章では自分が読み手一番伝えたい(主張)ことに合わせて、自分の事実や感じたことを使ってメッセージを伝えていますよね。
この「メッセージ(主張)」があるからこそ、その文章を読み手が読んだ時に自分ごととしても受け取り共感でき、自分もなにかしたいと思えるようになるんです。
「自分が何を読み手に伝えたいのか、どういうエッセンスを読み手に受け取ってもらいたいのか」ここをまずしっかりと押さえておくと、読み手が読みたくなる文章になります。
④メッセージの作り方
文章を書いていくには
①誰にのために
②その人がどうなっていて欲しいか(ゴール)
③どういうことを伝えたいのか(メッセージ)
を考えていくことが必要だとお伝えしてきました。
これらは文章骨組みのようなものです。もっとも大事なのはメッセージの中身ですよね。
メッセージ自体もしっかり準備しておきましょう。
・気づき、思考、感じたこと
・メッセージ(出来事、気づき、思考、感じたことから引き出していく)
メッセージをつくるには、ただ起こった出来事や気づいたこと・感じたことをそのまま書いても、読み手はまったく興味も関心も持ちません。
自分ごとにならないからです。
しかし、その出来事を通して、あなたが感じたり気づいたことで他人のためになることはないか?と視点を変えたとき、それはメッセージに変わります。
読む方もこれを読んだら何かメリットが自分にあるのでは?と興味を持って読んでくれるのです。
なので、日ごろから起こったことをそのままスルーせず、どんな出来事があったかをメモし、そこからどのようなことに気づき、考え、感じたかまで考察するクセをつけましょう。
そして最も大事なポイントは
・考察よってポジティブに変化したことはないか?をみつけること。
・他者にも応用できるかを考えること。
です。ここまで深めていくとメッセージみつけることができます。
ここまでが、読まれる文章を書くために必要な4つの事前準備になります。
この事前準備がどれだけできているかが、読み手がどんどん読みたくなる文章になるかどうかの分かれ道になるのでしっかりと準備していきましょう。
読まれる文章を書くために最も必要となるのは「センス」より「状況を客観的に把握する視点」
ここまで読まれる文章を書くためのマインドセットについて、そして事前準備をすることの大切さについてお伝えしてきました。
最後に読まれる文章を書くために、最も必要な視点についてお伝えします。
文章が書けないという人は、自分にはセンスがないから、苦手だからという方も多いです。
しかしライティングの大半は小説や詩などと違って、書くための感覚的なセンスはそれほど重要ではありません。
それよりも、先ほどからお伝えしている事前準備と「状況を客観的に把握できる視点」をしっかりと持てているかどうかの方が重要なのです。
状況を把握できる客観的視点を身につけられれば、どんな文章でも「読まれる文章」と自然となっていくので、しっかりと身につけていきましょう。
状況を客観的に把握できる視点ってどういうもの?
では早速ですが、状況を客観的に把握できる視点というのはなにかについてお伝えしていきます。
ポイントは2つです。
まず1つ目が読み手の立場に立って読み手のことを理解する視点です。具体的には
・相手は自分のことを知っているか?
・相手と自分との距離感は?
・相手が理解できるか?
・相手が興味を持てる内容か?
・相手がこれを読む意味やメリットは?
ということを考えられる視点。
相手そのものを理解していく視点ですね。
2つ目は発信側の文章を読んだ読者が内容をどのように受け取り、どう思い感じて、どう行動するのかを俯瞰して見れる視点。
つまりは「読み手」のことを第一に考えながら、自分の伝えたいことを自分の情熱のまま思ったまま書き散らすのではなく
・相手は自分のことを知っているか?
・相手と自分との距離感は?
・相手が理解できるか?
・相手が興味を持てる内容か?
・相手がこれを読む意味やメリットは?
読み手が書き手の伝えたいことをちゃんと理解できるように、読み手に柔軟に合わせて書き方を変えていくための視点です。
人は自分がどうしても伝えたいことがあると、ただただ自分の気持ちをぶつけてしまいがちで、読み手の視点というのをなかなか意識することは難しいです。
文章っていうのは、相手が目の前にいて顔を見て話して伝えられる訳ではありません。
そのため読み手はこの言葉や表現はどのように受け取るだろうかと、相手の立場になって想像する視点が必要なのです。
なので、やっぱり読み手はどんな人なのかを考えておくことは大事ですね!
読まれる文章を書くためには、この2つの客観視点を養うのはマストなので日々練習していきましょう。
まとめ
以上、読まれる文章を書くためのマインドセットと4つの事前準備について、文章の核の部分となるメッセージの作り方についてお伝えしました。
どんなにあなたが伝えたい素晴らしいものを持っていても、その価値を相手に最大限伝わるように伝えられなかったら、知ってもらえなかったら、それは残念ながら存在しないのと同じです。
読まれる文章を書くには、とにかく読み手がどんな人であるのかをとことん研究していくのが大事。
しっかりと読み手のことを理解している文章は、読み手の心を掴み必ず読まれる文章となります。
そのためにも事前準備を省かずにしっかり行って執筆してくださいね。
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